風信帖

_ [かなし][さびし] 10期生と12期生

　連休なので(僕は休みないけど)10期生の同窓会をやろうと言うことになった ようで、カナタが段取った居酒屋へ行ってみると、10期生は、同じスタジオの サトシとIスタジオの猪っちと斧夫くんしかいなくて、向かいに割と馴染みの 後輩が3人いた。やれやれ。

　さらに呼び出された12期生がもう一人増えて、合計4人。女の子2人は 馴染みだけど、男の子2人はほぼ初対面。そのせいか、とてもおとなしい。 おとなしいというよりこの場に参加しようという意志が感じられない。 まあ、いきなり呼び出されたらそんなものかもしれないけど、彼らにとって 僕ら10期生っていうのは、そんなに魅力のない存在なのかな？

　どうにもこうにも何かが噛み合わない呑み会になった。それに気付いてる のは僕だけか？あるいは僕の杞憂か？突然の12期生の参加に戸惑う猪っちと 斧夫くん。逆に、初対面のそのIスタジオの2人にどう接して良いか分からない 12期生。彼らに共通の話題が見いだせずに、とりあえず仕事の話をする カナタとサトシ。そんな構図が描かれると、みんながこの場を楽しめて いるかどうかが心配で仕方ない。

　自らその場にいる一人一人の視線でこの席を見直してみて、今、この人が どうして欲しいかを考える。とは言っても、会話に巻き込まれるとそうそう 考えもまとまらない。時間が経つに連れて、自分の仕事のことが気に なったりする。

　10期生と12期生の出会いがそんなに寂しいものであるはずはないのだが。

　いや、最近、どうも世界が小さい気がする。僕の中でも何かが縮んでいる のではないかという疑念も、抱かないことはない。

_ [死生] 命日

　祖父の命日。大阪から来た叔父と一緒に家族で墓参りに行く。

　叔母が亡くなってから 初めて叔父に会う。 とりあえず元気そうで何より。この日の夕飯は、みんなで 祖父の好きだった鰻重を食べるのが行事になっている。 ご飯を食べながら、祖父や叔母が話題に上がる。

　今の僕があるのは二人のお陰です。二人とも僕の中で 今も猶、生きています。